2012年4月30日月曜日

パルム商店街の龍

なぜ、春になると、パルム商店街のアーケードに、龍が飾りつけられるの?

武蔵小山にまつわる不思議な話を、当事者に取材してコラムにしてしまおうという企画です。
第1回目のテーマは、「なぜ、春になると、パルム商店街のアーケードに、龍が飾りつけられるの?」です。

パルム商店街の龍

発端は、ワラウカドのオーナー川口さんとの「ところで、なんで春になると、パルム商店街に龍が飾りつけられるんですかね?」というひとことでした。
今年は辰年(たつどし)だけど、でも毎年やっているようなので、辰年とは関係なさそう。

ということで、パルム商店街の事務長 横尾さんにお聞きしてきました。

横尾さん:「パルム商店街では、ポイントサービスが始まる前は、秋に商店街加盟店に協力いただき、そのお店自慢の品を特価で提供する、黄金市というバーゲンセールを大々的に行っていました。 黄金と言えば龍ですよね。(※編集部の注釈:龍が持っているのは黄金の如意宝珠ということ。)
なので、龍の飾りものを作ったんです。色を変えて5種類。

平成5年3月に、パルムポイントサービスを開始しています。
日によって2倍、5倍になるポイント還元が、ある意味、バーゲンセールの意味合いを持っています。
ですので、秋の「黄金市」というバーゲンセールの意味合いが薄れてきたんです。
そして、5つの大きな龍が残った。
さて、どうしようかと。

龍と言えば黄金、黄金はゴールド、ゴールデンウィーク!
みたいな連想で、ゴールデンウィーク前に、龍を使おうということになったんです。それが平成8年ごろですかね。」

なるほど!
ところで、龍は誰がどのように作ったんですか。

横尾さん:「龍の顔は看板屋さんが作ったんですよ。そうそう、佐藤さん。荏原の。(※荏原四丁目の有限会社アトリエ舎の佐藤さん)

それで、胴体は、あれは、鯉のぼりに足をつけたんです。そう、鯉のぼり屋さんに作ってもらったんです。(※鯉のぼり製作会社に、鯉のぼりの製作技術を応用して、龍の胴体を作ってもらったということ)

で、目も光るんです。そうそう光るの。
でもね、夜、光らせると、住んでいる人から、まぶしくて寝られないって、クレームが出たので、今は光らせてないんです。節電の意味もあるし。」

へー!

横尾さん:「それで、黄金の龍は縁起がいいので、毎年設置場所を変えるんです。加盟店さんへの公平性を考えて。
今年はどこに飾られているかな。(※パルム4のあたりでした。)
パルム商店街の黄金の龍


それで、もう10年以上、やっているけど、この龍が現れると、もうすぐゴールデンウィークという風に連想してもらえるようになっているんじゃないかな。そして、商店街には毎年テレビ番組のヒーローがやってくるので、子供たちには龍が飾られると『あ、ヒーローが来る』と思ってくれるんじゃないかと。

それとね、・・・」

他にもいっぱい面白いネタ、お聞きしました。
パルム商店街のキャラクター、パム、パルの誕生秘話とか。それはまたおいおい書くとして、これ、知ってました?

パルム商店街の黄金のタケノコ

黄金のタケノコ。パルム商店街事務局の1Fに設置されています。(こちらも、アトリエ舎の佐藤さんの作品。)
武蔵小山商店街連合会のキャラクター「たけ丸」とも、なにげにつながっているのかも。

※龍のうんちく
ツノは鹿、頭はラクダ、眼はオニ、体は蛇、うろこはコイといわれる龍。
コイが滝を上ると龍になるそうです。


みなさんからの、「この不思議を調べてほしい!」もお待ちしています。
facebookページ:http://www.facebook.com/musakoApp/
メール: musakoapp@gmail.com

三谷八幡神社

武蔵小山の歴史や遺跡をテーマに、毎月コラムをお届けします。
第1回のテーマは、三谷八幡神社(さんやはちまんじんじゃ)です。

三谷八幡神社

パルム商店街のマクドナルドのある交差点を西小山方面に150mほど行くと、『三谷八幡神社』(さんやはちまんじんじゃ)があります。
三谷八幡神社の地図

御祭神は誉田別尊(ほんだわけのみこと:応神天皇)です 。

1030年頃、源頼信(みなもとのよりのぶ)によって奉られ、江戸城を築いた大田道灌が品川に住んでいた時に崇敬した小山八幡神社を、江戸時代の始めに三谷の名主・石井氏が地元三谷の出世稲荷社の地に遷座し、この地域の氏神とされたということです。

源頼信は河内源氏の祖で、八幡太郎義家の祖父にあたります。1028年に千葉・茨城一帯で起こった平忠常の乱の平定を朝廷に命じられ、これを鎮圧させた功績で河内源氏が起こりました。

品川・荏原地域は八幡神社が多く、源氏にゆかりの深い土地。『源氏前小学校』という名前の小学校もあるほどです。

小山八幡神社と一緒に毎年9月の土日に、両社祭が行われます。(両社とは、三谷八幡神社と小山八幡神社の2つの神社ということなんです。)
夏のおわりには商店街には提灯が灯され街は活気づきます。
祭がおわると地元の人たちは片づけをしながら心はすでに来年の祭りへ。
次の1年が始まります。

(文章: WOREC Co.,Ltd)